10月2日(金)に決まる2016年夏期オリンピック開催地。
スペインのマドリードも最終候補の一角を占めています。
スペイン料理店をいとなむ立場からすると、当然マドリード開催を望むものです。
スペインはかつてバルセロナでオリンピックが開催されました(1992年)。
バルセロナは1936年にも立候補しましたが、ヒットラー政権下のドイツ・ベルリンに破れ、そのベルリン大会が、ナチスドイツによって政治利用されたのは、多くの人の知るところです。
その時、ドイツに負けたものの、「人民オリンピック」を開催しようと企画があったのですが、内戦が勃発したために、反ナチスのスポーツの祭典も叶いませんでした。
そうした経緯があるために、バルセロナ開催は万感の思いが背景にあったのです。
しかし、スペインは首都・マドリードではいまだ開催されていないのです。
コペンハーゲンで行われるIOC(国際オリンピック委員会)の総会には、スペインから、ファン・カルロス1世が出席するとのこと。シカゴを候補として控えるアメリカからはオバマ大統領、日本からは鳩山首相が参加すると聴きます。
下馬評では、どこが抜きん出て有利ということはなさそうですが、マドリードは東京とともに、「最有力候補」のひとつということでもなさそうです。それは、2012年に開催されるのが同じヨーロッパのロンドンであることも、不利な条件の一つと言われています(そのロンドンと最後まで争ったのが、フランスのパリ。当時のシラク大統領は、「イギリスの食事は、ヨーロッパの中でフィンランドに次いで不味い」と発言してしまいそれがもとで、フィンランド票を失って落選したとも言われています)。
「中南米発の開催」を謳うブラジル・リオデジャネイロも有利だという観測もあります。
さて、どうなるのでしょうか。